今年は、改元の年として時代が移り行く歴史的な年となります。平成から令和へ新しい時代を森林組合として心新たに迎えたいと思います。
さて、平成30年度は、平成最後を締めくくるにふさわしく松茸の大豊作となりました。里山林の恵みに感謝いたします。しかしこの喜びと対照的に、組合経営は、一言で言えば3年連続『不振』の一年となりました。不振の原因は、主力事業である受託造林事業が、意欲的に計画した事業量の50%実績であったことです。従って組合事業全体の取扱高は、昨年をさらに下回り19億3千万円となり、事業総利益は、2億8千万円と3億を切ってしまいました。諸般の事情がありますが、課題は、とにかく人材育成にあることを強く意識した年でもありました。
平成31年度の取組みですが、森林経営管理制度による新たな森林管理システム事業が市町村を主体として始まります。私が組合長に就任して翌年の平成17年に森林管理委託事業を立ち上げました。とにかく組合員自ら所有林の管理ができない事情を踏まえて組合が代行する事業です。この構想は、将来経営委託まで視野に入れ、さらに組合員外者の放置森林の管理経営を担いたいと構想したものです。この事業こそ森林組合として、地域の森林・林業の担い手として永続する使命があると考えたものです。この度この構想を実現できる道筋が整ってきたことを感謝する次第です。
新しく令和という時代を迎えるに際し決意することは、南信州における森林・林業は、当組合が主体的に担うことです。それには人材育成により意欲と能力をもって地域づくりに貢献したいと思います。
令和元年5月
飯伊森林組合 代表理事 林 和弘
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