飯伊(はんい)森林組合    
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山づくりについて

組合員の皆さま、山づくりをしましょう
1.山づくりの目標を決める

  山づくり、といわれても何をつくりあげていくのでしょうか。

  山づくりは、ご自身の山を自分が決めた目標の形へ導く作業であるとも言えます。
  それではどのような目標が考えられるでしょうか?

  これまで伺ってきたお話では・・
  ・ 裏山が崩れないような山 (三六災でくんだことがあるので)
  ・ 材木として売りたい
  ・ 桜が咲く山にしたい
  ・ ある種類の木を残し、増やす山づくり
  ・ きのこの原木を生産する
     と、各々が様々な目標を立てていました。

  あなたはどの様に考えますか?

 一方で、ご自身の山が現在どの様な状況であるか、ということを知っておかないと、その目標も実現が難しくなっていしまいます。例えば、桜が咲く山にしたいといするとき、桜がもともとはえている場所なら良いが、はえていない場所には苗木を植えることになり、手間とお金がかかります。

 人が植えた山は「人工林」といわれます。また木が天然にはえてきた山は「天然林」といいます。
 人工林は、世界でも多い方であり、日本人がいかに山づくりに一生懸命であったか、ということが伺えます。
 南信州では、人工林の代表は、スギ、ヒノキという樹木です(下写真)。
 天然林では、大きくなる木ではクリやナラ、ホウノキやトチノキといった樹木があり、アカマツは人工林と天然林、もっというと天然のアカマツの下にヒノキを植栽した、という山も多くあります。

   (上がスギ、下がヒノキ)

 そこで下の図をつくってみました。人工林と天然林の山づくりをする際に、手間とお金がどの様にかかるか、といったイメージ図です(これが全てではありませんが、わかりやすくしてみました)。
 

     

 皆さんの山の木が、人工林であった場合は、木を植える(図のオレンジ色の矢じるし。もっとも手間とお金がかかる)作業はすでに終了しています。今後は少しずつ手を入れて(図の青い矢じるし)、目標とする山を目指します。

 現在の山が天然林の場合は、そのままの状態にしておくか(図の緑の矢じるし)、一度全部伐採して人工林にすることもできます。その場合は、オレンジの矢じるしと青い矢じるしを足す分の手間やお金がかかります。

 この様に、現在の山の状況と手間やお金のおおよその見込み、今後誰が管理するのかなどを検討したうえで目標を決められるとベストといえます。

 それでは現状に即してもう少し具体的な目標を検討してみましょう。

・裏山が崩れないような山にしたい
 現在、裏山がスギやヒノキの人工林である方も多いのではないでしょうか。
 スギは根が土へ深く伸びる深根性ですが、ヒノキは根が横へ伸びる浅根性と言われています。
 根は葉や枝の量に比例して伸びているので、枝葉の様子が重要となります。
 しっかりと枝葉を伸ばした木がいくらかあるほうが、下の方の枝が枯れた木がたくさん植わっている状態より、根っこがしっかり深く張っていると考えられるわけです。

 そこで重要なのが「間伐」という作業です。
 自然では当然のことのようにおこなわれている植物の生存競争が、人工林では一斉に同じ木が植えられてしまったために、自然に大きさの優劣がつくのに時間がかかり、場合によっては森林の共倒れとなりかねません。
 そこで残った木が成長できるように、木を伐っていく作業のことを「間伐」といいます。
 裏山に木以外の植物がなくなってきたら要注意です。
 間伐をして、根っこの張った良い木を育てましょう。

 家のそばにある木が大きくなりすぎると、日陰になったり、伐るときにクレーンなど大きな(高額な)重機が必要になることがあるので、よく考えましょう。

・材木を売りたい、売れる材木がとれる山を仕立てたい
 
  飯伊森林組合の木材共販所では1月に1回、木材の市が開催され、都度市況を報告しています。
 市況表 
  それをみると、どの規格が高値で取引をされているか知ることができ、一番下には市況をセンター長が解説をしてくれています。
 市況表を見ながらどの様な材に加工すればよいか組合職員と相談いただき、またどの様な材を目指し、作業の計画をたてるか、といったことも相談して山の管理の計画を立ててください。